世界から注目される羽田空港の魅力<第1回>

 この春、羽田空港が国際空港としての機能をさらに充実させる。新たな日本のゲートウェイ・羽田の魅力とポイントを、3回にわたって紹介する。

■昼の発着枠が倍増する羽田空港

 2014年春、羽田の昼の国際線発着枠が倍になる。10年10月、新国際線ターミナルの運用が開始されたとき、発着枠は昼・夜でそれぞれ3万回とされ、昼は近距離、夜は長距離路線を中心に割り振られた。そしてこの3月末、昼(6時~23時)の発着は6万回まで増枠され、これで昼夜あわせた発着合計枠は9万回になる。

 増枠は政府の航空政策に基づくもので、ソウルの仁川空港など発展著しい近隣諸国の空港に対抗し、羽田と成田をあわせた「首都圏空港」として競争力を高めようという戦略だ。20年の東京五輪が決定したことで、24時間発着が可能な国際空港・羽田の重要性は一段と高まっている。

■大増便で攻勢をかける全日空

 3万回の発着枠を便数にすると、一日あたりおよそ40便。昼の発着便だけでなく、深夜・早朝便との組み合わせも可能なので、航空会社にも利用者にも羽田空港は使い勝手がよくなる。

 次々と増便・就航が発表されるなか、注目を集めているのが全日本空輸だ。現在の10路線13便が17路線23便と大幅に便数が増え、全国41都市から世界の17都市へと乗り継げるようになった。就航都市を挙げてみる。

<ヨーロッパ>ロンドン(※)、パリ(※)、フランクフルト(※)、ミュンヘン(※)

<アジア>バンコク(※)、シンガポール(※)、ハノイ(※ 新規就航)、ジャカルタ(※)、マニラ(※)、香港、台北、ソウル、北京、上海

<アメリカ、カナダ>バンクーバー(※ 新規就航)、ロサンゼルス、ホノルル(※印は増便される都市)

 そして、発着時間である。ロンドン行き11時30分発、パリ行き10時25分発、フランクフルト行き11時25分発など、特にヨーロッパ路線で昼出発・現地夕方着の便が充実しており、ビジネスマンには使い勝手がいい。

■日本初のトランジットホテルも

 滑走路の延伸など施設の整備も急ピッチで進んでいる。ターミナルビルは拡張工事が行われており、搭乗手続きカウンターは96から144に増加、8つの搭乗ゲートと駐機場を備えたサテライトも新設される。さらに国際線ターミナルビルに直結する日本初のトランジットホテル(乗継客が利用できる保安エリア内ホテル)を併設した「ロイヤルパーク ザ 羽田」(客室数315)は9月に開業予定だ。

 周辺企業の動きも活発だ。まず空港からの足として、東京タクシーセンターが認める「優良ドライバー」が乗り入れられる「優良タクシー乗り場」の運用が始まる。空港内ショップでは、NEXCO中日本系列のカフェ『EXPASA Cafe』がオープンする。サービスエリアや沿線地域の食材を活用したメニューや各地の観光情報を提供し、世界の旅行者に日本の魅力をアピールする構えだ。

 イギリスの調査会社SKYTRAX社の2013年国際空港評価において、空港の清潔さや快適さが問われる「Best Airport Terminal Cleanliness」 部門で1位を獲得した羽田空港。世界から注目される空港から、今年も目が離せない。

 

羽田空港、とてもきれいになりましたよね。

ゆっくり空港内を散策してみたいです。